新型コロナと今後どう戦うのか? 現状を整理し、今後の展望を考えてみた。


常識的な内容になると思うので、あまり期待せず読んで頂きたい。
新型コロナウイルスと人類が戦い始めて1年ちょっと。人類はめざましい進化を遂げたと言っていいと思う。
マスクの理解と普及、エアロゾル対策、検査・治療法の洗練、そしてワクチン。特にワクチンについては僕の予想をはるかに上回るスピードと性能で、これについては関係者を手放しで賞賛したい。
特にファイザーワクチンは感染予防効果、発症予防効果、重症化予防効果の3つがすべて備わっている。
接種が進んでいるイスラエルやイギリスの動向をみれば、ワクチン接種の普及が劇的な効果をもたらすことにもはや疑いの余地はなさそうだ。
今後ワクチンが効かない変異株が流行する事態に陥らない限り、ワクチン普及後はコロナ禍以前に近い日常を取り戻すことができそうだ。
僕は本ブログでコロナ禍初期は主にマスクの意義、その後は検査について書いてきた。というのもワクチン開発には不確定要素が多く、長期的にはそれに期待するしかないにせよ、短・長期的なゲームチェンジャーは検査の拡充になるだろうと予想したから。
去年の終わりごろからヨーロッパを中心に抗原検査が拡充され、特にスロバキアでは一定の効果がみられているが、ワクチンの普及が想像以上に早かったため、僕が考えていた形での「ゲームチェンジャー」にはならなかった。
しかしワクチンとて万能ではない。人々が気軽に抗原検査にアクセスできる状況が構築されるべきとの主張は今でも変わりはない。

さて、今後世界はどう変わるか。
ワクチンが多大なる効果を保持している以上、ワクチンの普及で大方情勢が決まると考えていいだろう。
前述したようにイギリス、イスラエルは接種が相当すすんでいる。アメリカはイギリスより少し遅れているが普及が加速しており、バイデン大統領の宣言通り、7月4日の独立記念日までには平常に近い生活を取り戻すことができそうだ。
新型コロナが流行していないためかあまり報道されないが、中国もワクチン接種が着々と進んでいる。
その後に続くのがヨーロッパ。そしてさらに、大きく後れをとっているのが日本だ。
感染初期にPCR検査を拡張できなかったことなどから、日本の保健行政のレベルが悲惨なものであるのは明らかだったから、過度な期待はしていなかったつもりだ。しかしそれにしても遅い。
この文章を書いている4月4日時点で、医療従事者である僕でさえ接種の予定はまったく立っていない。希望者への接種完了は他の先進諸国と比べかなり遅い時期にずれこむことになりそうだ。

それにしても皮肉なものだ。
そもそも新型コロナウイルスが発生したとされ、初期に大きな被害を被った中国は圧倒的な強権政治によって感染の封じ込めに成功した。そして感染の蔓延から感染力の強い変異種を生んだイギリスは、迅速なワクチン接種により感染者数は激減。新規感染者数で日本が早晩追い抜いてしまいそうな情勢でだ。
逆に感染初期には国民の高い民度やマスク着用の習慣によって比較的成功したかにみえた日本で、コロナ禍は長期間続くことは避けられない見通しになっている。この惨状に対し、一国民としてできることは相も変わらずマスク着用と行動自粛しかない。
僕自身は自己防御のため、株式投資の10%を当てていた日本株への投資を昨年のうちにゼロに引き下げている。残念でならないが、コロナ後の経済成長から日本は当分の間取り残されるというのが以前からの僕の考えだ。
ワクチン接種が進まないのなら、せめて抗原検査の拡充くらいしてほしいのだが、これに関しても欧米から大きく遅れてしまっている。やれやれ。



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内山 直

作家、医師、医学博士。
1968年新潟県新潟市に生まれる。新潟大学医学部卒業、同大学院修了。
2004年に独立し自分のクリニックを立ち上げ、「行列のできる診療所」として評判を呼ぶが、その後アーリーリタイアメントを決意。
2016年2月、クリニックを後輩医師に譲りFIRE生活を開始する。
地方都市でゆるゆると生息中。

「お金、地位、美貌」で得られる幸福はたったの10%で遺伝が50%とされています。
残りの40%に目を向ければ、幸せはすぐにやってくる!をキャッチフレーズに幸福の啓蒙活動を継続中。

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