無症状者への大量検査。日本でも少しずつ進んでいます。


昨日は欧米で進む抗原検査について書いた。予告通り、今日は日本での現状について。
いくつかの都道府県では抗原検査が施設でのスクリーニングに用いられている。これは以前まとめた通り。
各都府県で始まろうとしている施設でのスクリーニング検査。PCR検査のほうが適しているって、ホント?
これらがどのような結果につながっているのかに関しては、報道が残念ながらみつからない。
ただし報道がないところをみると、一部の抗原検査抑制論者たちがSNSで吹聴していた「大変な混乱が生じる」ような事態に陥っていないことは確かなようだ。

最近起きた大きな動きは東京都で感染するリスクが高い医療従事者に対し、週1回を目安に抗原検査を行うとのこと。
下記記事から引用する。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210402/k10012952901000.html

東京都は感染の広がりの予兆となるクラスターを早期に捉えるため、医療機関の従事者は週1回、高齢者施設の職員は月1回、定期的に検査を始めます。対象は合わせて18万人におよび、都はこうした「戦略的な検査」を通して感染の再拡大を防ぎたい考えです。
このうち、感染するリスクが高い医療機関の医師や看護師などの医療従事者に対しては、今月から6月までの3か月間、週1回を目安に抗原検査を行います。

これだけ大規模な抗原検査スクリーニングは、僕が知る限りでは和歌山県についで2都県目。大いに期待したい。

一方、PCR検査のほうでは広島県が革命的な取り組みを始めた。
https://www.pref.hiroshima.lg.jp/lab/topics/20210331/01/#?utm_source=twitter&utm_medium=social&utm_campaign=20210402

全国初!薬局やPCRセンターでだれでも無料で検査可能に
県内5カ所に設置しているPCRセンターの対象者を拡大しました。4月から当面の間、県内お住まいの方・お勤めの方であればだれでも検査を受けられます。
また薬局で検査を受けられるようになります。
対象薬局で検査キットを受け取ります。家族分のキットをまとめて受け取ることもできます。
検体を提出する日に自宅で唾液を採取してください。またすぐに提出できない場合は冷蔵庫で保管してください。
13時までに検体を薬局に提出。ここでも家族分をまとめて提出できます。

ただしPCR検査ならではの問題もあって、下記記載もある。

検体提出日は区によって決められていますのでご注意を。
中区・東区・安佐北区・安芸区 … 月・水曜日
南区・西区・安佐南区・佐伯区 … 火・金曜日

つまり検体提出の機会は週2回しかなく、結果が返ってくるのは早くても翌日。希望が集中すればさらに数日かかるかもしれない。
昨夏、NYで施行されたやり方に近いが、NYでは検査の多さから目詰まりが生じ、機能しなくなってしまった。
日本ではこれがうまく機能してくれるのか、しっかりと見守る必要がありそうだ。

というわけで、少しずつではあるが日本でも無症状者への大量検査が少しずつ始まっている。
ワクチンのような副作用懸念も、飲食店への時短要請のような経済損失もほとんどないこの感染防止策が、日本でも欧米のように広がることを切に願っている。



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お料理に興味のある方はこちらの記事をご参照ください。
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内山 直

作家、医師、医学博士。
1968年新潟県新潟市に生まれる。新潟大学医学部卒業、同大学院修了。
2004年に独立し自分のクリニックを立ち上げ、「行列のできる診療所」として評判を呼ぶが、その後アーリーリタイアメントを決意。
2016年2月、クリニックを後輩医師に譲りFIRE生活を開始する。
地方都市でゆるゆると生息中。

「お金、地位、美貌」で得られる幸福はたったの10%で遺伝が50%とされています。
残りの40%に目を向ければ、幸せはすぐにやってくる!をキャッチフレーズに幸福の啓蒙活動を継続中。

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