我ながら、貧乏性だなあ。~高価なお皿を譲り受けたのはいいが、使うたびに緊張して困っている。


我が家のある日の食卓。
なんとも豪華に見えないだろうか?

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数年前、妻が通っている料理教室の先生が、収納場所が限界であることを理由に、いくつかの食器を手放すことになり、一部を妻が譲り受けることになった。高級なものばかりなのに、値段は格安。妻は大喜びだ。
我が家は客も多くないので、大事に取っておいてもしかたがないということで、日常的に使うことにした。
もちろん、僕だってうれしい。見た目が素敵なのは気分がいいし、料理の味わいだって深くなるように思える。
ただし、欠点もあって・・・。
まず、多くのお皿が食洗機で洗えない。やってみればなんとかなるのかもしれないが、とても試してみる勇気がない。
僕は皿洗いはわりとマメに手伝うので、仕事の量が増えてしまった。
そして運ぶ時や洗う時に、かなりの神経を使う。不注意で割ってしまおうものなら、妻からの不興を買うことは必至だ。
自分だけでなく、子どもたちが運ぶ時も、見ていて冷や冷やする。
そして、つい、
「下げないでいいよ。父さんがやっておくから」
などと言ってしまう。
精神的にも教育上も、はなはだよろしくない。

物というのは難しい。良い物をもつ喜びは、失う恐怖と常に表裏一体だ。
見た目はイマイチでも、気を使わずにすむ安いお皿でいいじゃないか、という気がしないでもない。
とはいっても、もはや逆戻りはできない。
それまで使っていた安いものはすでに処分してしまったし、一旦いいものに親しむと以前のレベルに戻すのは難しい。
落ち着いた日常を取り戻すためには、早く高級な食器に慣れるしかないのだが、数年たった今でもかなりの緊張を強いられている。

いやはや、我ながら貧乏性だなあ・・・。






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内山 直

作家、医師、医学博士。
1968年新潟県新潟市に生まれる。新潟大学医学部卒業、同大学院修了。
2004年に独立し自分のクリニックを立ち上げ、「行列のできる診療所」として評判を呼ぶが、その後アーリーリタイアメントを決意。
2016年2月、クリニックを輩医師に譲りFIRE生活を開始する。
地方都市でゆるゆると生息中。

「お金、地位、美貌」で得られる幸福はたったの10%で遺伝が50%とされています。
残りの40%に目を向ければ、幸せはすぐにやってくる!をキャッチフレーズに幸福の啓蒙活動を継続中。

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