僕は基本的に外貨建て国債に魅力を感じない。日本国債よりは金利が高くても、為替リスク、(その国の)インフレリスクを考えれば、期待リターン/リスクは日本国債と論理的には変わらないはず、と考えているから。私が内山さんだったら米国債(米ドル)・日本円・金あたりでしばらく様子見かな、と思います。あのバークシャーハサウェイの余剰資金十数兆円も米国債等で運用されているかと思います。
これまた仰る通り。米国債というのはおススメの投資というよりは待機資金の意味合いで、円を持ちすぎると円安リスクがあるので基軸通貨である米ドルに換えて、投資するものがない場合はとりあえず米国債として持っておけば、というくらいの意味合いです。
ご丁寧に「ほとんどの個人には縁のないケースでしょう」とまで書いている。外国債券には利回りが高いものもあり、安全に大きな利益が得られるような錯覚をおこしそうになりますが、債権の利回りがいい国は基本的にインフレ率が高いことが多く、その分、その国の通貨は下落しやすい状況にあるため、円でみれば期待リターンは国内債券と同じです。繰り返しになりますが、ローリスク・ハイリターンなどという金融商品は存在しません。債権を発行する側からすれば、利回りが低いに越したことはないわけですから、それが高く設定されている場合には、そうしないと買ってもらえない何らかの理由(信用リスクやインフレ傾向)があるはずなのです。外国債券は期待リターンが低いにもかかわらず、為替のためにリスクが割高になるため、単体で考えればミドルリスク・ローリターンといえます。例外的に、資産が円に偏りすぎているので外貨を増やしたいが、株式の比率は上げたくないという場合に、購入した外貨の置き場として利用するのには便利かもしれませんが、ほとんどの個人には縁のないケースでしょう。
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内山 直
作家、医師、医学博士。
1968年新潟県新潟市に生まれる。新潟大学医学部卒業、同大学院修了。
2004年に独立し自分のクリニックを立ち上げ、「行列のできる診療所」として評判を呼ぶが、その後アーリーリタイアメントを決意。
2016年2月、クリニックを後輩医師に譲りFIRE生活を開始する。
地方都市でゆるゆると生息中。
「お金、地位、美貌」で得られる幸福はたったの10%で遺伝が50%とされています。
残りの40%に目を向ければ、幸せはすぐにやってくる!をキャッチフレーズに幸福の啓蒙活動を継続中。