いまさらながら、オリンピックと新型コロナ感染症ついて2回にわけて総括してみる。
今日はバブル内、すなわち選手や関係者の感染について。
以下はNHK記事からの抜粋。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210808/k10013189451000.htmlオリンピック 新型コロナウイルス 大会関係の感染者は計430人
内訳をみますと、選手はいずれも海外から来日した人が29人で、選手団の監督やコーチ、IOC、競技団体といった大会関係者が109人。
メディア関係者が25人、組織委員会の職員が10人、大会の委託業者が236人、ボランティアが21人となりました。
このうち東京 中央区晴海の選手村に滞在していたのは33人でした。
一方、大会組織委員会とIOCのまとめによりますと、東京オリンピックのために海外から来日した選手や関係者は、先月から今月6日までに4万2681人に上りました。
このうち、空港での検査で陽性が判明したのは37人で陽性率は0.09%、選手村や競技会場など大会の管轄下で行った62万4364件の検査では138人の感染が確認され、陽性率は0.02%でした。
それでも430人も感染したじゃないか!という人は本質がまったくわかっていない。
世界中でこれだけ感染がまん延しているのだから、感染者がでないわけがないのだ。
大切なのはそこから感染を連鎖させず、小さなクラスターで抑え込むこと。
それ以上のことははなからできるわけがないし、もちろんオリンピック委員会だって感染者を出しませんなどとは言ったこともない。
このことは2つの点で興味深い。
ひとつは「事前確率が低い検査はやはり機能する」という事実。
日本では尾身会長始め、感染症専門家たちが「検査は事前確率が低いと混乱を招くだけ。よって国民皆検査のようなものは目指さない」と異口同音に主張してきた。
事前確率が低い場合でも検査が機能することは、中国、ニュージーランドといった封じ込め成功国の実績からわかっていることだが、専門家たちは素知らぬふりで誤りをみとめようとしなかった。
しかし国内で行われた大規模イベントで事前確率が低い検査が見事に機能した以上、さすがに考えを改めざるをえないのではないか?
日本でも検査が諸外国並みに拡張されることを心から期待している。
もうひとつは抗原検査の精度だ。
選手村で毎日行われたのはPCRではなく定量抗原検査といわれるもので、僕はこのやり方を以前から支持してきた。
https://fire-earlyretire.com/blog-entry-451.htmlところがSNS上では、新型コロナに関して積極的に発信している医師、学者なども、
「抗原検査ではダメ。バブル内は感染爆発で大変なことになる」
との意見のオンパレードであった。
定量抗原検査の使用を積極的に支持してきたのは僕くらいではないか?
政権も感染症専門家もひどい。
それを非難して検査拡充を訴える論客たちも、PCR一本やりで抗原検査への理解が非常に薄い(モーニングショーの玉木徹氏もそうだ)。
みなさん、地頭がそう悪いとも思えない。勉強していないとも思わない。
さらに多くの人がいまだに「オリンピックは失敗だった!」と主張しているのが僕には不思議でならない。
アメリカの新聞では、「五輪をシャットアウトせよ」と強硬に主張してきたワシントン・ポスト紙さえ、大会終了後は「日本は、あらゆる批判にもかかわらず、世界的大流行の真っ只中にオリンピックを開催できることを世界に証明した」と論調を180°変換している。
https://www.washingtonpost.com/sports/olympics/2021/08/08/olympics-tokyo-legacy-pandemic/日本人にはこの柔軟さ、あるいは、過ちを認める潔さがかけているのではないか?
となるとやはり日本人は、確証バイアスに陥りやすい国民性をもっているのかなあ、と数日前に書いた下記ブログでの推論に戻ることになる。
困ったなあ。怖いなあ。
確証バイアス「自分の考えや仮説に沿うような情報のみ集め、仮説に反するような情報は無視する傾向のこと」明日はバブル外での感染状況について考えてみる。
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手作り餃子。中国の方にみっちり教わったので、わりと本格的。
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