オリンピックと新型コロナ感染症について総括してみる~後編


今回は日本での、特に東京での感染状況について。
オリンピック開催による感染拡大懸念はふたつあった。ひとつはバブル内での感染爆発。これは昨日書いたとおり、定量抗原検査がうまく機能して、大きなクラスターが発生する前に随時感染者を隔離することができた。
今日はバブル外、つまり一般の東京都民間での感染状況について考える。
僕は以前から、無観客開催なら感染拡大に与える悪影響は小さいのでは考えていた。
今回は僕の予想が外れた。悪影響が小さかったどころか、逆に感染拡大を抑制する効果があったようだ。
下の表はしのおか氏のツイートから拝借。
https://twitter.com/tosiakic/status/1426089962676445193

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新規感染者数の伸び率を前週比でみると、7月25日からの週が217%と際立って高く、8月1日の週から133%まで一気に鈍化していることがわかる。
実際の感染からのタイムラグは以前は2週間と言われていたが、最近はデルタ株が増え潜伏期が短くなったこと、以前より速やかに検査結果が出るようになったことから1週間ちょっと程度と考えていいだろう。
となるとオリンピック開催直前の週は拡大が爆発的に増えたが、開催とともにずいぶん穏やかになったと解釈せざるをえない。

小池都知事は7月30日の定例会見で、
https://www.tokyo-np.co.jp/article/120567

「五輪はステイホームに一役買っている」

「このところ(テレビの)視聴率が20%を稼げるコンテンツはなかなかない。実際に(五輪が)20%を超える視聴率を上げていることは、テレビでご覧になっていることを示し、ステイホームにつながっている。ですからオリンピックはそういう意味でステイホームに一役買っているし、またそれが選手への声援にもつながっていると思う」

と発言し、多くの識者からの嘲笑をうけたが、どうやら小池都知事の認識の方が正しかったようだ。

オリンピック期間の人流については実際にこんな記事も。
https://www.fnn.jp/articles/-/223669

【調査報告】オリンピック期間中の東京の繁華街の人流は減少していた
オリンピック期間と、前月同期間、直前同期間の時間別のそれぞれの平均の人流を比較したところ、渋谷センター街でも新宿歌舞伎町でも、オリンピック期間中に人流が減少していたことがわかりました。
また、六本木交差点周辺も含めて6月25日から8月8日までの通し期間で見ると、オリンピック期間の7月22日~8月8日の人流が一段階ほど減少の傾向にあったことが分かりました。

というわけで、バブルの中も外も、オリンピックは新型コロナウイルス感染を拡大させることなく、無事成功したというのが僕の解釈だ。
でもSNSをみると、関係者の多大なる努力を讃える声は皆無に近く、「大失敗だった」と主張する意見がいまだに目立つ。
なぜそうなるのかは、知ってるけど言わない(キリッ)




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タイの塩釜焼き作成中。

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内山 直

作家、医師、医学博士。
1968年新潟県新潟市に生まれる。新潟大学医学部卒業、同大学院修了。
2004年に独立し自分のクリニックを立ち上げ、「行列のできる診療所」として評判を呼ぶが、その後アーリーリタイアメントを決意。
2016年2月、クリニックを後輩医師に譲りFIRE生活を開始する。
地方都市でゆるゆると生息中。

「お金、地位、美貌」で得られる幸福はたったの10%で遺伝が50%とされています。
残りの40%に目を向ければ、幸せはすぐにやってくる!をキャッチフレーズに幸福の啓蒙活動を継続中。

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