今日は元内閣総理大臣にして、「昭和の妖怪」と呼ばれた岸信介(1896年-1987年)。
長生きの秘訣について言った言葉。
“転ぶな、風邪引くな、義理を欠け”
転ぶな、風邪引くな、までは常識的な心掛けだから、やはりこの言葉のミソは、3つめの「義理を欠け」にあるのだと思う。
一般的には酒の席をはじめ、義理で付き合うとどうしても体に負担がかかるから、という理由だと考えられているが、今日は僕流にちょっとうがった見方をしてみたいと思う。
脳科学分野では「物事は記憶しなければならない」という思い込みを捨てることにより、楽観的になれるとされている。
ところが僕らは忘れることに抵抗がある。人から受けた恩義を忘れるようなことがあれば、後々の不義理につながりかねないからだ。しかし記憶にこだわると、嫌な出来事から解放されにくくなり、悲観的な傾向を強めてしまうのだそうだ。
でも、義理は欠いていいと考えたとしたら?
「憶えておかなければ」というプレッシャーは減ることになる。となれば、楽観回路が働きだし、楽観的になれる。
そして楽観的な人は幸福度が高いだけでなく、健康状態もよく、寿命も長い傾向があることがわかっている。
また義理を欠くということは、人目を気にしないということにもつながる。
人目を気にしない人、多少変人っぽい人のほうが幸福度が高いこともわかっている。
もちろん程度問題だが、そうそう義理に縛られることもなかろうと、やや無責任に構えることは、幸せ、長寿の両方に作用してくれそうだ。
日本的な美徳は、「受けた恩は忘れず、施した恩は忘れる」だから、なかなか難しいところもあるけれどね。
ちなみに僕、内山直は元医師で、2016年に47歳でアーリーリタイア。
本を出したり、こんなブログを書いたりしながら、地方都市で妻、3人の息子たちとゆるゆると生活している。ついでに自著の宣伝をば。
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アーリーリタイア(早期リタイア)そのものや自由度の高い生き方に興味を持つ人に対し、幸福学や心理学の学術データを用いて、真の幸せとは何かと問いかけると共に、ファイナンシャル理論や行動経済学の観点から、必要な蓄財・運用術をできるだけわかりやすく紹介している。
生存率・貯蓄率・満足率・リスクリターン率という4つの「率」から、生涯を通してみた「幸せの確率」がどうすれば上がるのかを考察し、アーリーリタイアにひとつの答えがあるのではないか、とのアイディアを提起している。 停滞を始めた現代の資本主義社会で生きる我々が真に幸せに生きるにはどうすべきなのかを問う、新しい生き方の指南書……のつもり。
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幸せに生きるための行動術や思考法を、幸福学、医学、心理学、哲学、伝統仏教といった幅広い分野から選び出し、その中から特に重要で比較的簡単に実行できる28のアイディアを紹介した。
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