年末年始到来! 健康上もっとも注意すべきこととは?~たまには医者っぽいアドバイスをしてみる


年末年始といっていい時節になった。医師として皆さんに注意してほしいこと。
それはくれぐれも体調に気をつけてほしいということだ。
年末年始は生活のリズムが変わり、体調を崩しやすい。しかし病気やケガをしても正月の3ヶ日が終わるまではまともな医療が受けられない可能性が高い。
当たり前だが病院の一般外来も開業医も、年末年始は閉まっている。となれば行くのは救急外来、地域によっては当番診療をしているクリニックしかない。
大体どこも混みあっている。開いているところは少なくて、でも病気は待ってくれないから仕方がない。
高熱なのに長時間待たされることもある。軽い捻挫で受診しただけなのに、そこで他の感染性の病気をもらってしまった、なんてケースもよく聞く。
この季節の病院は、ウイルスの巣窟だ。

診察にあたる医師はほとんどの場合専門外だ。
救急患者のために各科の医師をそろえておくなど、よほど特殊な病院でない限りできるわけがない。
その日の当直医が僕のような皮膚科医なら、高熱も、胸の痛みも、めまいも、骨折も、とりあえずは皮膚科医が診ることになる。
しかも年末年始は、あまり経験のない若手医師が当直をしているケースが多い。休みたいのは皆一緒だから、どうしても立場の弱い若手が押し付けられることになる。
僕も研修医時代、とある先輩医師の当直をすべてやらされていた時期がある。
その医師のセリフは、「悪いけど替わってくれない?」ではなく「稼がせてやるぞ」と逆に恩着せがましいものだった。
今思い出せばひどい話だが、当時はそれほど気にならなかった。
医師の世界はかなりの縦社会であり、その頃の僕は、年功序列の精神が骨の髄まで染みついていたとみえる。

でも重症なら専門医を呼んでもらえるんでしょう? と思うかもしれない。
これが必ずしもそうでもない。
まずその病院の専門医が近くにいないケースも多い。遠方にある実家への里帰り、海外旅行、など。
呼びたくても、呼べない。
いたとしてもそう気軽には呼べない。
若手医師にとって他科のベテラン医師を呼び出すのには、かなりのプレッシャーがかかる。
重症と思って連絡しても、専門医から見れば大したことがなければ、舌打ちのひとつもされようというものだ。
なんとか点滴でもたせて、次の当直医にバトンタッチできる時間まで粘ろうと判断してしまったとしても、そう責められる話ではないだろう。

週末の救急外来なら最悪でも1~2日後、月曜日には専門医に診てもらえる。ところが年末だと場合によっては1週間近く、専門外の医師にたらい回しにされる可能性がでてきてしまうのだ。
開き直るつもりはないが、現行のシステムではこれを改善することは極めて難しいと告白せざるをえない。
僕は医師だが専門以外はまるっきり自信がないから、僕自身、病気やケガをしないようにいつもよりも気をつかう。
特に子供たち。たとえ天気がよくても、スケートボードやスキーは絶対にさせない。
「年末年始は、ケガのリスクが高い遊びは禁止」
これが我が家のルールだ。

というわけで皆さん、年末年始はくれぐれも無理はしないこと! のんびりすごしましょうよ!
今年はオミクロン株の問題もあるしね。
今のシステムの中で僕が医師としてアドバイスできるのは、こんなことくらいだ。




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内山 直

作家、医師、医学博士。
1968年新潟県新潟市に生まれる。新潟大学医学部卒業、同大学院修了。
2004年に独立し自分のクリニックを立ち上げ、「行列のできる診療所」として評判を呼ぶが、その後アーリーリタイアメントを決意。
2016年2月、クリニックを輩医師に譲りFIRE生活を開始する。
地方都市でゆるゆると生息中。

「お金、地位、美貌」で得られる幸福はたったの10%で遺伝が50%とされています。
残りの40%に目を向ければ、幸せはすぐにやってくる!をキャッチフレーズに幸福の啓蒙活動を継続中。

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