血流を良くして体を温める、日本人にとって大切な健康習慣である入浴。しかし、何℃位が健康にいいのかは意外と知られていません。
「お風呂の設定を何度にしていますか?」と聞くと、ほとんどの方の答えは42℃。どうも42℃という温度が、お風呂の標準温度と考えられているようです。
実際に42℃のお風呂に浸かると、体にどのような変化がおこるのでしょうか? 実はたった10分間で血圧は20も上昇し、脈も1.5倍くらい速くなります。また血液粘度が上昇、つまり血液がネバネバになってしまうのです。42℃での入浴は、はなはだ危険な行為といえます。全国での入浴中の急死者は年間1万4千人と推定され、41℃を境にして入浴中の死亡者数の増加が著しく、特に42℃以上で76%を占めています。
では何度のお風呂が健康にいいのか? 実は38℃前後とされています。38℃の入浴では血圧はほんの少ししか上がりませんし、血液粘度はむしろ減少します。
38℃じゃ体が温まらないよ! と、ほとんどの方は思われたのではないのでしょうか? 特に冬は熱いお湯に入った方が温まるような感じを受けますが、実際はぬるめのお湯にゆっくりと20分くらい浸かったほうが、体が芯から温まり、湯冷めしづらくなるのです。
42℃のお湯に入ると交感神経の影響で血管が収縮し、血液が流れにくい状態になるので、体の表面は熱くなっても血液が温められにくく、体の芯は温まってきません。そのため一時的に温まったような気はしますが、湯から出た後すぐに湯冷めしてしまいます。
というわけで入浴の設定温度を38℃とお勧めしています。どうしても物足りない、という方は40℃までは許容範囲ですが、それ以上高温での入浴は健康を害する可能性があります。
38℃では寒気を感じてしまうという方は、浴室全体の温度を上げると改善されます。浴槽にお湯を貯める際、半分くらいまでは通常のやり方で満たし残り半分はシャワーから浴槽にお湯を注ぐようにすると、浴室全体が温まります。この時、浴室の換気扇は止めるようにしましょう。
最初のうちは物足りないかもしれませんが、1週間もすれば十分温かく感じるようになりますし、入浴後、湯冷めしにくいことを実感していただけるものと思います。
以上、今日はオチなしの健康メモでした!
ランキングに参加してます。ぜひ一票を。
更新の励みになります!
↓
にほんブログ村
11歳の三男が毎日メッセージボードに書いてくれる絵が好き。