旧院長ブログより転載。7年前のお話しです。
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つるかめ算
小学生の時に習った、つるかめ算って、覚えていますか?
つるかめ算は、鶴と亀のように異なる足の数を持つ動物の個体数の合計と、足の数の合計が分かっているときに、それぞれの個体数を求める算術です。
例えば、このような問題。
「鶴と亀が合わせて9匹います。足の数は合わせて26本です。つるとかめはそれぞれ何匹いますか?」
大人になると、つるをx匹、亀をy匹として、
x + y = 9
2x + 4y = 26
という連立方程式を組み立てる人が多いと思いますが、つるかめ算では方程式を用いず、次のように考えます。
1.まず亀が4本の足のうち、2本を隠していて、鶴も亀も2本足と考える。
2.合わせて9匹だから、足が2本ずつだと、全部で18本あることになる。
3.実際には足が26本あるのだから、亀が隠している足は 26 – 18 = 8 で8本。すなわち亀は4匹。
4.合わせて9匹なのだから、鶴は残りの5匹。
となるわけです。
正直言って、連立方程式を使った方が楽 (笑)。しかし方程式を学ぶ前の初等教育、小学校の算数などでは、つるかめ算を用いて問題を解くことになっているらしく、先日、9歳の長男が分からない問題を教えてほしいと聞いてきました。
「ややこしいのは鶴と亀の足の数が違うから。だから、まずは亀の足を隠して鶴と同じ数にしないといけない」
そう説明すると、
「ちょっと待って」
と長男は私の言葉をさえぎって言いました。「鶴の足って何本だっけ?」
そ、そこから? 長男の初歩的な質問に対して、
「鶴の足は2本。鶴だけじゃなくて、鳥の足は全部2本だよ」
と私が教えると、長男はふむふむと頷きながらメモをとります。「鶴の足は2本、と。亀の足は分かるよ。全部で5本だよね」
「5本?」
私は驚いて聞き返しました。「亀の足は4本だろ? 5本なんて、そんな中途半端な数のわけがないじゃない」
すると長男は首をひねりながら、
「おかしいなあ。たしか4本の他に、まん中からも1本出ていたと思うんだけど ・・・」
「それは足じゃなくて、頭!」
「ええっ!?」
長男は目を丸くして驚いています。「そうか、あれは頭だったのかあ。で、亀の足を2本隠すんだったよね。隠すのは、前足? 後ろ足?」
「それは関係ないけど ・・・。まあ、どっちでもいいよ。好きな方にしなさい」
「じゃあ、前足を隠すとして ・・・。頭はどうしよう? 引っ込める?」
「どうでもよろしい! 頭のことは忘れんかい!!」
と最後はいささかキレ気味になってしまいました。
長男には算術として挑戦する前の段階で、クリアしなければならないことが多々あるようです。
はああ、教育の道は険しく、そして、遠い ・・・。
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長男ももう高校2年生。今日は志望大学のオープンキャンパスにいくそうです。
教育の道は険しく遠くとも、月日が経つのは本当に早い。。。。
つるかめ算? もちろんもう使ってません。あれはなんだったんだろう?
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冬に備えてカリンのはちみつ漬け。