セミリタイアしたことにより感じているデメリットを、今日は率直に書いておこうと思う


FIREして6年近くなる。
“幸せの確率~あなたにもできる! アーリーリタイアのすすめ” という本を上梓したくらいだから、もちろんアーリー/セミ・リタイア万歳! のタイプなのだが、それでも月日がたつにつれ、デメリットも浮き彫りになってきた。
今日はそのことについて書きたい。
まず、当たり前だが「忙しい合間にやるからこその幸せ」が、ほぼ皆無になった。
バーでのストレス発散の一杯、疲れた自分をあやすようにして見るテレビ番組、隙間時間にページをめくる、お気に入りの短編やエッセイ集。
冷静に考えればそれほどおもしろいことでもないのだが、忙しさや「こんなことしている場合じゃないんだけどな」という後ろめたさがスパイスになって、それなりの幸福感に浸ることができていた。
行為自体は同じとはいえ、有り余る自由時間がある今となっては、これらの行為を以前ほどは楽しむことができない。実際、バーに立ち寄る回数やテレビの視聴時間はアーリーリタイア後、着実に減ってきている。
幸福学の研究でも、自由時間は少ない人のほうが幸福度が高いというデータがあって、以前読んだ時は「そんな馬鹿な」と思ったものだが、今となってはわからないでもない。
そして夫婦間の関係。立場が弱くなった気がしないでもない。
以前なら休日にある程度ダラダラと過ごすのは当然の権利と思えたのだが、毎日が休日となった今、妻が家事で忙しくしている横でのんびり雑誌のページをめくれるかというと、やはりそうはいかない。
家事を手伝うか、あるいは僕にとっての「仕事的な活動」、すなわちこのブログを書いたり、新しい本のための資料を集めたりといったことをしていないと、すわりが悪い。
もちろん妻に「お茶を淹れて」などとは、とてもいえない。
世の中には退職後も、家事はほとんど手伝わない男性も多いようだから、これはそれぞれの性格や夫婦関係によるのだろうが、僕の場合、無責任にダラダラしていられる時間はリタイア前よりむしろ減ったのでは? という気さえしている。
リタイアのための必要なお金は僕が稼いだり運用したりしてつくったのだから、理屈の上では大威張りでもよさそうなものだが、そうもいかないのが現実だ。
その他、よく言われる一般的なデメリット、たとえば退屈する、友達が減る、近所の目が気になる、子供への悪影響がでる、貯金を取り崩すのにストレスを感じる、というようなことは今のところ一切ない。
リタイアからくるデメリットには、ずいぶん個人差があるといえそうだ。

みなさんがリタイアしたら、どんなデメリットが生じうるだろう?
それなりの覚悟や準備は、早いにこしたことはないかもしれない。




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パン型のフレンチトースト。
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内山 直

作家、医師、医学博士。
1968年新潟県新潟市に生まれる。新潟大学医学部卒業、同大学院修了。
2004年に独立し自分のクリニックを立ち上げ、「行列のできる診療所」として評判を呼ぶが、その後アーリーリタイアメントを決意。
2016年2月、クリニックを後輩医師に譲りFIRE生活を開始する。
地方都市でゆるゆると生息中。

「お金、地位、美貌」で得られる幸福はたったの10%で遺伝が50%とされています。
残りの40%に目を向ければ、幸せはすぐにやってくる!をキャッチフレーズに幸福の啓蒙活動を継続中。

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