人はどのようにして幸福感をえるのだろうか?
人の幸福度を決めるのは、次に挙げる3つの要素しかない。
① 遺伝によってすでに決まっている、幸福に対する感性
もちろん、これはまったく変えることができない。
② 幸福になるための環境
社会的地位、資産、美醜などはここに含まれる。
変えることはできるが、そう簡単ではない。
③ 幸福になるための、活動や考え方
例えば感謝の気持ちを忘れないとか、人に親切にするといった、幸せと関連すると考えられている行動パターン。
これは比較的容易に変えることができる。
では、これらはどのくらいの影響力があるのだろうか?
まずは①の遺伝。
これで半分の50%が決まると考えられている。
なんでそんなことがわかるのかというと、一卵性双生児、つまりまったく同じDNA情報をもった双子の研究によるところが大きい。
日本では一般的ではないがアメリカでは出生と同時に双子が別の家に里子に出されることも多い。まったく別の環境で育った一卵性双生児の幸福度を比べれば、遺伝で決定される割合が算出できることになる。
では②と③の割合はどのくらいかというと、②が10%、③が40%とされている。
つまり一般的に幸福に大きく影響すると考えられている要因、金回りのよさ、社会的ステータスの高さ、美しさといったものは全部合わせてもたった10%の影響力しかないのだ。
これも①の場合と同様に科学的根拠がいくつもあって、たとえばアメリカでの研究だが、
「年収1000万ドル(!)以上の裕福な人々の幸福度は、彼らが雇っている労働者の幸福度と比べて、やや上であるにすぎなかった」
という報告もある。
社会的地位と高収入の両方を合わせても、幸福度の押し上げ効果は少しかないことが浮き彫りにされたデータと言っていいだろう。
僕自身、今から2年半前に開業医としての収入と社会的地位を投げうって、ほぼ無名の作家という、そのどちらにも恵まれない活動をしているわけだが、それによって幸福度が下がったなどということはまったくない。
一方で③の「幸福になるための、活動や考え方」。
これが占める割合は40%とされている。さきほど述べた環境因子の、なんと4倍だ。
この③の部分を上限まで引き上げるにはどうしたらいいか、ということをまとめたのが、自著、”4週間で幸せになる方法 ―Twenty-eight tips to create joyful life”というわけだ。
にわかには信じられないとは思うが、幸福のためにはお金や社会的地位、あるいは絶世の美人に生まれるよりも、自著に書かれているようなことのほうがずっと重要なのだ。
紹介する知見は科学的データに基づくものがほとんどで、決して宗教的であったり、超自然的な内容ではないことを付け加えておく。
興味が湧くようなら、ぜひ一度手に取ってみてほしい。
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ラム。これは地元で人気のイタリアンレストランでの一枚。