なんともはや、悪いことばかりだ。“所得格差が大きな社会では人々が健康を害しがちである。平均寿命が短くなる一方で、幼児死亡、精神疾患、違法な薬物使用、肥満などの比率が高まる傾向がある。不平等はさらに社会問題を悪化させる。たとえば不平等が高まれば(殺人率の比較から分かるように)暴力犯罪が増え、刑務所への収監率が上昇する。住民の間では不信感が強まり、地域の連帯が弱まる。不平等の拡大によって子供の将来性も損なわれる。子どもの幸福や学力が低下を余儀なくされ、その一方で未成年出産が増加をたどる。社会階層間の移動も停滞する。”
これには両方の側面があるように思える。“371ページ~
心理学の研究によれば、私たちを消費に駆り立てているのは、広告主が私たちに信じ込ませようとしているような、幸せな気分に浸り充足感を味わうためではない。それは、社会的地位に対する不安である。人間の幸せと“物質主義的”な消費行動との関係を調べた研究は250件以上存在する。それらの最新の分析によると、個人的な幸福感と物質的な豊かさを追い求める生き方の間には、明確な負の相関関係があることがわかった。“
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内山 直
作家、医師、医学博士。
1968年新潟県新潟市に生まれる。新潟大学医学部卒業、同大学院修了。
2004年に独立し自分のクリニックを立ち上げ、「行列のできる診療所」として評判を呼ぶが、その後アーリーリタイアメントを決意。
2016年2月、クリニックを後輩医師に譲りFIRE生活を開始する。
地方都市でゆるゆると生息中。
「お金、地位、美貌」で得られる幸福はたったの10%で遺伝が50%とされています。
残りの40%に目を向ければ、幸せはすぐにやってくる!をキャッチフレーズに幸福の啓蒙活動を継続中。