PCR検査を増やすという選択肢は、そもそも「物理的に」なかったわけね

新型コロナウイルス対策を検討する政府の専門家会議が4日開かれた。
その後の記者会見で、副座長の尾身茂氏は国内におけるPCR検査数が諸外国に比べて少ない理由を以下のように説明した。

(1)保健所の業務過多
(2)入院先を確保する仕組みが十分に機能していない地域があった
(3)地方衛生研究所は人員削減の中で通常の検査業務をしなければならなかった
(4)検体採取者、マスクや防護服など感染防護が圧倒的に不足している
(5)一般の医療機関が検査をするには都道府県と契約する必要があった
(6)民間検査会社には運ぶための特殊な輸送機材がなかった


つまり、日本は問題にならないくらい遅れているということ。
諸外国のようにPCR検査をするなんて、「まるっきり不可能だった」というわけだ。

尾身氏は今後求められる対応として、以下のものを挙げた。

(1)保健所、地方衛生研究所の体制強化、負担軽減
(2)都道府県調整本部の活性化
(3)地域外来・検査センターのさらなる設置
(4)感染防護具、検体採取キット、検査キットの確実な調達
(5)検体採取者のトレーニングなど
(6)PCR検査体制の把握、検査数や陽性率のモニター公表


これはつまり、今後も当分は「普通の国」のような検査体制はとれないということらしい。
今まで一体、何をやってきたのか?
やれやれ、だ。
そして憂う。
いつから日本はこんな国に成り下がってしまったんだろう、と。

PCR検査を増やすという選択は、そもそも「物理的に」なかったし、今後しばらくもない。
となると今までマスコミやSNSで交わされてきた、
「PCR検査はどうやったら増やせるか?」
あるいはそもそも、
「PCR検査を増やすべきかどうか?」
といった議論は、すべて無意味だったことになる。

行政はなぜ一言、
「わが国ではそのような体制はできておりません。そして、当分の間は構築できません」
とアナウンスしてくれなかったのだろうか?
そうすれば話は早かったのに。

もちろん国民は落胆するだろう。
諸外国からは笑われる。
でも実際にその程度の国なのだから、しかたがない。

世界最多の感染者数を抱えるニューヨーク市では、事前予約なしにPCR検査や抗体検査を受けられる。
たいした待ち時間でもないそうだ。
まるで別世界の話だ。
人口当たりの日本のPCR検査数は、OECD加盟国36カ国中35位。
メキシコよりはましだが、チョコよりもスロバキアよりもトルコよりもポーランドよりもハンガリーよりもチリよりも、ずっと少ない。
東京都はいまだにPCR検査の陽性率さえ把握できないそうだ。
泣けてくる。


アベノミクスと称した量的緩和で市中に円をばらまき、円安を誘導。
さらに日銀が直接株価を下支えして、戦後最長の好景気だと自画自賛している間に、日本は国の根幹にかかわる保健衛生面において、ここまで落ちぶれてしまった。

国家にとって一番大切なことは、国民の生命と財産を守ることのはずだ。
僕たちは間違った方向に進んでいるのではないだろうか?

新型コロナウイルスの行く末同様、我が国の命運が不安でならない。


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タイ風チャーハン。
パイナップルが入っていて甘辛いのがなんとも東南アジアン。

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内山 直

2016年、47歳でセミリタイア。地方都市でゆるゆると生息中。
「お金、地位、美貌」で得られる幸福はたったの10%で、遺伝が50%。
残りの40%に目を向ければ、幸せはすぐにやってきます!

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