幸福の名言。3回目の今日は、アルフレッド・アドラー(1870年 - 1937年)。
数年前、「嫌われる勇気」のベストセラーによって日本でも一躍有名になった、『アドラー心理学』のアドラーだ。オーストリア出身の精神科医であると同時に、心理学者、社会理論家でもある。
その彼の残した名言は、これ。
“幸せの3要素は、①自分自身が好きであること ②よい人間関係を持っていること ③人や社会に貢献していること”
もちろん間違っているなどと言うつもりはない。
自分自身が嫌いな人に、幸福な人は少ないだろう。よい人間関係や社会貢献が幸福度を上げることは、研究によってもわかっているし、その通りだと思う。
でもこれが幸せの3要素と言われると、僕は首を傾げざるを得ない。もっと重要なものがたくさんあるように思えるのだ。
そこでこの3つそれぞれについて、否定的な面を取り上げてみようと思う。
① 自分自身が好きであること
これはトリッキーな文章だと思う。というのは、100%自分が好き、あるいは100%嫌いという人は珍しいと思うからだ。
そして自分のことが好きになったり嫌いになったり、波があるのが普通だろう。
自分のことが全面的に大好き、という人はそれはそれで鬱陶しい。
② よい人間関係を持っていること
では友人がいない人は不幸なのか?これも一概には言えないような気がする。もちろんよい友達がいたほうがいいに決まっているが、人生の時期においては、あえて孤独を選ぶことも必要かもしれない。
仏教では「つまらない友人とつきあうくらいなら、ひとり孤高の道を歩め」という言葉もある。
③ 人や社会に貢献していること
となると学生や修行僧、あるいは中々本が出せない作家(僕みたいな人)は不幸なのか?
幸せは成功ではなく、そこまでの過程にあると僕は考えているので、この意見には頷けない。
最初にも書いたとおり、どれも間違っているというわけではないが、これが幸福の3要素だと言われると違和感を覚える。
僕が3つ選べと言われたら、何を選ぶだろう?
微笑むこと、楽観的であること、感謝の気持ちを忘れないこと……。
となると次作は「4週間で」ではなく、「3日間で幸せになる方法」なんて本もいいかもしれない。
でも、1行で終わっちゃうんじゃ困るね。
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また妻が何か始めた。

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