金融取引の諸経費、払い過ぎてませんか?


さて、金融取引にかかる手数料について書くつもりでいたのだが、昨夜のダウが円建てで4%も下落した状況で、はたして細かい数字への需要はあるのだろうか?
それどころじゃない! という投資家も多いかもしれない。
とはいえせっかく準備したというこちらの都合で、とりあえず今日は予定通り、金融取引について意外と知られていない点を2つほど書かせていただく。
興味はあるけれどそれどころじゃないという人は、相場が落ち着いたらご覧くださいな。

本題。
「最近はあまり手数料なんて気にしない」
という人も多いかもしれない。
特に投資歴が長い人は、昔と比べれば今の手数料は天国のように安いと感じているはずだ。
しかし僕は手数料には常に敏感でありたいと思っていて、なぜなら手数料は「確実な損失」だから。金融取引は得することも損することもあるが、それは「確率」の問題であり、自分の工夫でコントロールすることはできない。
ところが手数料は確実に生じる損失であり、未確定要素がほとんどない。
不安定な投資で残された「確実」な部分だけは、たとえ額として大きくなくとも可能な限り有利な手法で固めておくべきだと考えている。

まず1つ目は株取引の手数料。
僕はSBI証券を利用しており、他のネット証券の手数料は知らない。SBI証券が最安値と言われているようだが、恐らく大差はないだろう。
今日紹介するのは「どの証券会社が有利」かではなく、「現物取引」vs「信用取引」でどちらが得かという点について。
僕のまわりでは信用取引口座をもっていない人も多い。つい大きく取引してしまいそうで不安だ、というのが主な理由で、気持ちはわからなくもない。
でもそれってクレジットカードと同じではないだろうか?
つい使い過ぎる人にとってクレジットカードは危険だが、節度をもって扱える人にとっては「支払いが後になる」「ポイントがつく」「多額の現金を携帯しなくてすむ」などメリットは多大だ。
信用取引も「二階建てをしない」など自己ルールをつくり、それを守れるだけの自制心があれば、カード同様に有利な点が多いのだ。
そのひとつが「現物取引より手数料が安いことが多い」という点。
これは取引額にもよる。あまりに少額だったり、逆に多額の取引の場合は現物のほうが安い場合もある。しかし100万円前後から数百万円程度の一般的な個人投資家による取引額では、えてして信用取引のほうが手数料は安いようだ。
もちろん信用で持ち続ければその間に金利がかかるから、買ったその日のうちに現引き(現金で株式を引き取ること)しておく。
ちなみに現引きは多くのネット証券で無料。よって普通に株を買うより、まずは信用で買ってすぐに現引きするほうが、諸経費が安く上がることになる。
「現引き」を「現渡し」に置き換えれば、株を売るときも同様。
ちなみにSBI証券なら投資信託を一定額以上所有するなど、一定の条件を満たせば信用取引は無料になる。
https://site2.sbisec.co.jp/ETGate/WPLETmgR001Control?OutSide=on&getFlg=on&burl=search_home&cat1=home&cat2=none&dir=info&file=home_info210315_oguchi.html
場合によっては株売買をまったく手数料なしで行えることになり、僕を含め多くの「手数料に敏感な投資家」はほぼ手数料なしで株取引を行っている。
興味があるようなら、ご自身の取引額だとどのくらい手数料が変わってくるか、ぜひチェックしてみてほしい。

2つめは為替手数料。日米の金利差拡大から円安が進んでおり、円をドルに替えたいと考える(考えた)人も多いと思う。
まず知ってほしいのは外貨預金より外貨MMFのほうが基本的には金利が高いこと。積極的に運用したくない分のドルの置き場としてはMMFが最適だろう。
そのドルMMFを円で買い付ける場合、SBI証券で円口座から買い付けても取引手数料はかからないが、1ドルにつき25銭の為替スプレッドが生じ、これが実質的な手数料となる。
1ドルにつき25銭なんて安い! とこれまた高い手数料に慣れた古い投資家は飛びついてしまうかもしれないが、系列銀行の住信SBIネット銀行を経由すればなんと1ドルあたり4銭と、さらに6分の1以下の手数料で両替できてしまうのだ。
さきほどの「信用取引→現引き」と同様、これにもひと手間余計にかかる。
まずは住信SBIネット銀行で買い付け資金をSBIハイブリッド預金から円普通預金にうつす。
次にドルを「外貨預金」から買い付け。そのときのレートでも買えるが、下値で指しておくこともできる。
ドルを購入したらそれをSBI証券の外貨口座に入金(ここがちょっとわかりにくいのだが、住信SBIネット銀行からではなく、SBI証券口座からのアプローチとなる)。入金に際しての手数料は無料。
SBI証券外貨口座に入金されたドルでMMFを買い付ければ終了となる。

詳しい人は当然知っているが、あまり勉強せず、証券会社に必要以上に貢献している人も多いこれら手数料。参考になったのならうれしい(そんなの常識だろう、という人はごめんなさい)。
この他にも金融所得課税所得を減らす方法など、「しかたない」とあきらめがちな諸経費を減らす裏技はけっこう存在する。
その辺のコストに意識的でありたい人にはネットやマネー雑誌で研究したり、詳しそうな知り合いに聞いてみることをお薦めする。
情報収集の努力を怠る人は相応のリターンしか得られないという原則は、金融取引にもあてはまることは言うまでもない。




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家で栽培したきのこ(昨日の写真)。もぎたてを焼いて塩で食す。美味。

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内山 直

作家、医師、医学博士。
1968年新潟県新潟市に生まれる。新潟大学医学部卒業、同大学院修了。
2004年に独立し自分のクリニックを立ち上げ、「行列のできる診療所」として評判を呼ぶが、その後アーリーリタイアメントを決意。
2016年2月、クリニックを輩医師に譲りFIRE生活を開始する。
地方都市でゆるゆると生息中。

「お金、地位、美貌」で得られる幸福はたったの10%で遺伝が50%とされています。
残りの40%に目を向ければ、幸せはすぐにやってくる!をキャッチフレーズに幸福の啓蒙活動を継続中。

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