よりよい人生を送るための「知恵」は決して本からは学べない……と説く本!


引き続き、ビル・ゲイツ推薦の瞑想本、『頭を「からっぽ」にするレッスン(辰巳出版)』を紹介する。


今日は最後の部分を、少し長めに引用。

p219~
繰り返し―粘り強く続ける
マインドフルネスは、自分の思考や感情とのつきあい方を根本から変えるものです。これがすばらしいことに思えるか、少々おそろしいことに思えるかはともかく、それは少しずつ何度も繰り返すことで起こります。つまり、気分にかかわらず定期的に瞑想するということです。ほかのどんなスキルもそうですが、やればやるほど、マインドフルネスの感覚に慣れて、自信がついてきます。
このように、少しずつ何度も繰り返すことで、徐々に瞑想中にしっかりした意識の感覚が築かれていきます。それはおのずと生活のほかの部分にも波及していきます。同様に、日々の生活にマインドフルネスを取り入れれば、瞑想にもいい影響を及ぼします。自分の動機がはっきりしていて、なぜ瞑想を学ぶのか、自分の頭をからっぽにすることで、まわりの誰のためになるのかがわかっていれば、毎日ほんの10分間座るだけのことが難しく思えるはずがありません。

p220~
自制心―うまく生きる知恵
うまく生きるというのは、あとで後悔しそうなことをしたり言ったりしそうな時に、自分を抑える冷静さをもつということです。また、困難な状況に衝動的に反応せず、慎重に対処できるだけの、安定した強い意識をもつことでもあります。つまり、うまく生きるには、一定のものごとを見きわめる知恵が必要です。
残念ながら、知恵は本からは学べません。どれだけ奥深いことが書いてあっても無理です。知恵とは、人生を経験的に理解することから生まれるものであり、瞑想はこれを強化することができます。思いやりと受容が青空のたとえに似ているように、冷静さもそうです。なぜなら、知恵とはしたり起こしたりするものではなく、私たち全員の中に存在するものだからです。自分自身の中にあるそのスペースにもっと慣れ、自分の本能をもっと信じることで、ものごとを見きわめる知恵を毎日の生活にもいかすことができます。つまり、世の中をもっとうまく生きられるようになるのです。

多くの人が「自分には自分の考えがある」と思っている。新たな情報を得ればそれに柔軟に対処できるとも感じている。
おかずに箸を伸ばすのも、味噌汁に口をつけるのも、自分が意図的にしているのだと信じて疑わない。
でも、もしあなたの「意志」とはまったく違うものがあなたの行動を規定し、あなたは行動した後、それが自分の意志によるものだったと思い込んでいるだけだとしたら?
あなたが物事を熟考する前に、あなたはすでに「脳のゆらぎ」によってあなたなりの見解を決めてしまっているのに、「考えて決めた」と錯覚しているだけだとしたら?
近年、脳科学で指摘されているこれらの不快な事実も、瞑想によって感覚的に理解できるようになるし、そうすれば僕らは著者が言うように「世の中をもっとうまく生きられるようになる」可能性が高そうだ。
この本、そして1日10分の瞑想を心からお薦めする。

さて、明日は最終回。本書について違う視点から考えてみる予定だ。




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馬刺し。

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内山 直

作家、医師、医学博士。
1968年新潟県新潟市に生まれる。新潟大学医学部卒業、同大学院修了。
2004年に独立し自分のクリニックを立ち上げ、「行列のできる診療所」として評判を呼ぶが、その後アーリーリタイアメントを決意。
2016年2月、クリニックを後輩医師に譲りFIRE生活を開始する。
地方都市でゆるゆると生息中。

「お金、地位、美貌」で得られる幸福はたったの10%で遺伝が50%とされています。
残りの40%に目を向ければ、幸せはすぐにやってくる!をキャッチフレーズに幸福の啓蒙活動を継続中。

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