志村けんが日本を救った・・・のかもしれない。 ~ 新コロ感染者数グラフを見ながら考える。

新型コロナウイルスでの緊急事態宣言が、昨日全面的に解除された。
とりあえず、めでたい。
感染拡大や治療に尽力された関係者に感謝を、そして不自由な自粛生活に耐えてきた皆さんにおめでとうと言いたい。

ここで改めて、新規感染者数の推移グラフを眺めてみる。
(グラフは『現在』と表示されるので、『新規』をクリックすれば切り替わる)。
https://hazard.yahoo.co.jp/article/20200207

3月下旬から指数関数的に増えて、4月11日に700人超でピーク。
そこから直線的に5月17日まで減少。
その後は連日50人以下で細かい増減を繰り返している。

新規感染者数は大体2週間前の感染状態を反映する。
3月2日からの全国の小中高校に臨時休校要請が出されたのが2月27日。
ここから一気に自粛ムードが高まり、2月29日には東京ディズニーランドも閉鎖。
しかしその2週間後にあたる、3月中旬時点では感染者数の増多傾向に歯止めはかかっていない。
気候的にまだ寒く、乾燥していた影響もあるかもしれないが、単純に考えればあの程度の自粛では駄目だったことになる。
 
ではピーク時の4月11日から逆算し、2週間前は何に当たるか?
3月28日。
となれば当然思い出すのは、志村けん氏が亡くなった3月29日だ。
この悲報を受けて、繁華街の人出は一気に減ったそうだ。
新型コロナウイルス拡大を阻止した最大の功労者は、ひょっとしたら志村氏だったのかもしれない。
自らの死によって、その現実味を皆に知らしめることになったし、「繁華街での感染では?」と巷で囁かれたことから、「接客を伴う飲食業」のリスクが注目された。

その後、感染者数の減少は直線的だ。
非常事態宣言が発出された4月7日から2週間後の4月21日以降も新規患者数の減少度合が強まる様子はない。
であれば日本においては、「志村氏の悲報をうけて高まった自粛ムード」レベルで、感染拡大阻止は十分だったことになる。

しかしそもそも、「志村氏の悲報をうけて高まった自粛ムード」と、「緊急事態宣言発出後の自粛ムード」との差がどのくらいあっただろうか。
僕自身は2月下旬から完全自粛生活に入っていたので町の様子を見ていない。
だから判断は報道に頼るしかないのだが、実質的にはあまり変わらなかったな気がする。
(そもそもが世論に押されるようにして発出された宣言であった)。
パチンコ店が閉鎖され、サーフィンなどの屋外活動をも批判する風潮が生まれたくらいか。
であれば(結果としてではあるが)、それらは必要なかったことになる。
(このことは『パチンコはここまで叩かれなければならないのだろうか? 』と題した4月28日のブログで触れている)。

安倍首相による非常事態宣言の発出は遅きに失したが、志村氏の死去により国民は自分たちが非常事態に置かれているといち早く理解した。
この動きが日本での早期終息に一役買ったことに間違いはなさそうだ。

ちなみに「8割削減」を提唱した西浦博氏(北海道大学教授)らの調査では、3月27日が新規感染者数のピークとなっている。
志村氏の死去よりこちらは2日早い。
実効再生倍率がもっとも高かったのは、さらに4日前の23日。
3月23日と言えば小池都知事が会見で、
「都市の封鎖、いわゆるロックダウンなど、強力な措置をとらざるを得ない状況が出てくる可能性がある」
と発言して物議を醸した日だ。
この「ロックダウン発言」も人々の自粛促進に大きな影響を及ぼしたと推測される。
(どうせなら3月20~23日の連休前にかましてほしかった・・・・・・)。
会見が月曜日で、志村氏の死去が土曜日。
この激動の1週間が日本にとってターニングポイントになったようだ
(このことは『自粛無効説に反論する』と題した5月23日のブログでも書いている)


ただし。
一言付け加えておくが、だから非常事態宣言に意味がなかったとはならない。
確かに遅すぎた。
しかし宣言の発出とその延長がなければ、ゴールデンウィーク中の人出をあそこまで抑えることはできなかったはず、ということは申し添えておく。
もちろん行政に不満はある。
でも皆、与えられた条件下で本当によくがんばっていると思う。
冒頭の繰り返しになるが関係者の健闘をもう一度讃え、今日のブログを終えたい。


IMG_5486.jpg

ターフェルシュピッツという、オーストリアの牛肉の煮込み料理。
今までのブログですでにお気づきの方もいるかもしれないが、自粛期間中、我が家では妻の企画で、料理での世界旅行を楽しんでいる。
実際に旅ができないというのがひとつめの理由。
学校に行けない子供たちに刺激や楽しみを与えたいのがふたつめの理由。
また、コロナ禍によって子供たちが海外のニュースに興味を持ち始めたので、世界をより立体的に理解してほしいというのがみっつめの理由。

その土地の料理を食べるだけで一気に親近感が湧くから不思議なものだ。

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内山 直

2016年、47歳でセミリタイア。地方都市でゆるゆると生息中。
「お金、地位、美貌」で得られる幸福はたったの10%で、遺伝が50%。
残りの40%に目を向ければ、幸せはすぐにやってきます!

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