幸福の名言、今日はウィリアム・サマセット・モーム(1874年- 1965年)。
イギリスの小説家、劇作家で、医師でもある。同じく医師であり、作家でもある僕としては、大いに親近感を覚えるところである(イッショニスルナッテ)。
彼の名言はこれ。
“人間の不幸のひとつは、彼らがはや性的魅力を失ってからずっと以後まで、性欲だけが残っていることである。”
僕の馴染みのバーに、スティングという店がある。
カウンターだけの小さな店で、普通の人は足を踏み入れないような、怪しげな小路にある。幅は2メートルもないから、もちろん車は入れないし、自転車だって降りなければ通りにくい。
その小路を抜けると、昭和新道。新潟市随一の「ソープランド街」にあたる。
これでその場所の雰囲気も、想像していただけると思う。もう30年もやっているのに、ネットで検索してもまったくひっかからないという、なんともディープな店だ。
スティングの手前には、由紀というスナックがある。
通り抜けるときに中の様子が目に入るのだが、やはりカウンターだけの小さなスナックで、やっているのは初老に近いような中年女性。
ある日、やはりスティングに向かう道すがら、由紀が大混雑していることに気づいた。カウンター席が老人たちで溢れかえらんばかりになっている。
そのままスティングに入って、状況を説明したところ、マスターはこともなげに言うのだった。
「今月は偶数月だから、昨日年金が出たんだよ」
僕は年金支給日が、偶数月の15日であることも知らなかった。そして何より、老人たちのパワーに圧倒される思いだった。
(そうか、年金が入るや否や、行きつけのスナックに行く老人がたくさんいるのか・・・)。
驚いている僕に、マスターはおかしそうに言うのだった。
「そんなのは序の口。すぐ裏のソープランド通りを覗いてみなよ。きっと今日は年寄りだらけだから」
年金の支給日は、ソープランドも老人で込み合うのだとのこと。その界隈でバーを構えるマスターがそういうのだから、間違いないのだろう。
性欲というのは、とても根深い欲望だ。性欲が弱ければ種が滅びてしまうわけだから、現在でも種が存続しているすべての動物は、強い性欲をもっていることになる。
でもなにも、そんな年まで続かなくていいのに・・・。
つくづく思う。
僕らは幸せになるようにではなく、遺伝子が自己増幅をするのに都合がいいようにつくられているのだ、と。
だからこそ、僕らは何が幸せに結びつき、なにが遺伝子の仕掛ける罠なのかを、冷静に見極めなければならない。
そのための知見やコツを集めたのが、自著、”4週間で幸せになる方法 Twenty-eight tips to create joyful life”。
ぜひ手に取ってもらいたい一冊だ。
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