今日はドイツの科学者であり風刺家として知られるゲオルク・クリストフ・リヒテンベルク(1742年 - 1799年)の名言。
“永い幸福は、それがただ永くつづいているということだけで失われる。”
人が変化に適応する能力はとても高い。
例えばテレビ画面。以前より大型のテレビを買った時、迫力を感じたのは最初だけで、あっという間に慣れてしまったという経験はないだろうか?
これは心理学で「快楽順応」と呼ばれていて、同様に収入が増えて生活レベルが上がっても、人はすぐに慣れてしまうから、喜びを感じ続けるのは難しいということになる。宝くじで大金を得た場合もしかり、というわけだ。
そして、幸福だって続いてしまえば、そこから喜びを得られなくなるから、もはや幸せではないということだ。
もっともに聞こえなくもないが、実は「快楽順応」に陥らずにすむ方法も知られている。
1つめは、感謝の気持ちを忘れないということ。
きちんと感謝する習慣のある人は、そのたびに新たな喜びを味わっているとも言える。与えられた悦びを当然のものととらえ、すぐに感謝を忘れるような生活態度でいると、当然快楽順応も生じやすい。
2つめは、学ぶのをやめないこと。
学ぶことによる喜びは、快楽順応が生じにくいことがわかっている。学ぶことイコール、未知のものへの挑戦という側面があることを考えれば、それはそうだろう。
3つめは、「ゆらぎ」をつくること。
のんびりする日をつくったり、逆に、少し体をいじめるくらいのつもりで運動に打ち込んでみたり、という具合に、活動に変化をつけると、快楽順応は生じにくいのだそうだ。
一定の幸福度が長く続くという状況は普通は考えにくいから、どうしたってそこには「ゆらぎ」が生じる。であれば幸福は、それがただ永くつづいているということだけで失われることはないのではなかろうか?
リヒテンベルクの言葉は理屈としてはもっともらしいが、本当に体験したのかははなはだ疑問だ。
そしてもし体験した上での結論だとしたら、ちょっと工夫が足りなかったのかもしれない。
というわけで、安心して幸福でいていい、というのが僕の結論だ。
贅沢な悩みと怒られそうな考察だけど。
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